雇用許可制(EPS)に基づくE-9ビザで韓国に滞在する外国人労働者の多くは、職場での問題に直面したときに「勤務先を自由に変えられるのか」という不安を抱えます。E-9は原則として最初に許可された事業場での就労を前提とするため、勤務先の変更には一定の要件と手続きが必要です。仕組みを理解しておくことで、不利な状況に置かれたときに落ち着いて対応できます。
勤務先変更が認められる主な事由
E-9労働者の事業場変更は、自由ではなく法令で定められた事由がある場合に限って認められます。代表的なものとして、使用者側の事情による契約解除や更新拒否、事業の休廃業、賃金の未払いや労働条件が契約と著しく異なる場合、職場での暴力やハラスメントなどが挙げられます。本人の単なる希望だけでは認められないのが原則です。
変更が認められた場合でも、決められた期間内に新たな事業場を探し、雇用センターを通じた所定の手続きを経る必要があります。期間を過ぎると在留資格に影響が及ぶおそれがあるため、早めの行動が重要です。
賃金未払いやハラスメントへの対応
賃金が支払われない、契約と異なる業務をさせられる、暴力やハラスメントを受けたといった場合は、まず証拠を残すことが大切です。雇用契約書、給与明細、勤務記録、メッセージのやり取りなどを保管しておきましょう。賃金未払いについては、管轄の地方雇用労働庁に申告して是正を求めることができます。
こうした使用者側の責任による事情は、勤務先変更が認められる根拠にもなり得ます。一人で雇用主と交渉するのが難しい場合は、専門家の助けを借りることをおすすめします。
よくある質問と取るべき行動
「自分の都合で会社を辞めると不法滞在になりますか」とよく聞かれます。正当な事由なく無断で職場を離れると在留資格に影響するため、まず認められる事由に当たるかを確認することが必要です。変更を考える際は、契約書と関連資料をそろえ、定められた期間と手続きを守ることが何より大切です。
E-9ビザにまつわる問題は、在留資格そのものに直結します。民相彬(ミン・サンビン)弁護士は、韓国で働く外国人労働者の労働紛争と在留資格に関するご相談に対応しています。お困りの際は、お早めに当事務所へご相談ください。