韓国で暮らし、働くなかでは、賃貸借、物の売買、各種サービスの利用、仕事の発注など、日々さまざまな契約を結んでいます。多くは問題なく終わりますが、約束が守られない、内容の理解にずれがあるといった事態が生じると、思わぬトラブルに発展します。外国人にとっては、言語や慣行の違いが火種になりやすい分野です。
契約はどう解釈されるか
契約をめぐる争いの多くは、「何を約束したのか」をめぐって生じます。原則として、当事者が合意した内容に従って権利義務が定まり、その内容は契約書の文言だけでなく、やり取りの経緯や取引の実情なども踏まえて判断されます。口頭の合意も契約として効力を持ち得ますが、後で内容を証明するのは容易ではありません。
相手が約束した義務を果たさない場合、これは債務不履行の問題となります。被害を受けた側は、履行を求めたり、契約を解除したり、生じた損害の賠償を求めたりすることが考えられます。
解決の手段
まずは当事者間の話し合いによる解決が基本です。それで解決しない場合、調停や訴訟といった手続を利用することになります。請求額がそれほど大きくないときは、簡易な手続が適することもあります。どの手段を選ぶかは、金額や相手の対応、証拠の状況によって変わります。
いずれの手段でも、契約の内容とその不履行を裏づける証拠が鍵を握ります。証拠が乏しいと、たとえ言い分が正しくても主張を通すのが難しくなります。
トラブルを防ぐ・備える
重要な約束は必ず書面に残し、内容を理解したうえで署名しましょう。メッセージや見積書、振込記録なども保管しておくと、後で大きな助けになります。理解できない条項があれば、署名前に確認することが肝心です。
外国人が注意すべき点
韓国語の契約書の内容を十分に理解しないまま署名してしまうケースや、口頭の約束に頼りすぎるケースが目立ちます。内容に不安があるときは、署名前に翻訳や助言を得ることをおすすめします。
契約トラブルは、早期に対応するほど選択肢が広がります。約束が守られずお困りの際や、契約内容に不安がある際は、弁護士にご相談ください。事情と資料を踏まえ、最善の解決策をご提案いたします。