家庭内暴力は、決して被害者が我慢すべきものではありません。韓国では配偶者やパートナーからの暴力に対して、被害者を守るための法的な仕組みが整えられています。外国人であっても、これらの保護を受ける権利があります。まずは安全を確保し、利用できる手段を知ることが第一歩です。
緊急時の対応と保護命令
身の危険がある場合は、まず安全な場所へ移動し、警察に通報してください。けがをした場合は医療機関を受診し、診断書を取得しておくことが後の手続で重要になります。被害の状況は写真やメッセージなど、可能な範囲で記録しておきましょう。
韓国には、加害者の接近や連絡を禁じる保護命令の制度があります。被害者からの住居や勤務先への接近を制限したり、加害者を住居から退去させたりする措置が含まれます。緊急の必要がある場合には、迅速な対応が可能な手続も用意されています。
刑事手続と民事的救済
家庭内暴力は刑事処罰の対象となり得ます。被害者は加害者の処罰を求めることができ、捜査機関による対応が行われます。あわせて、暴力によって生じた身体的・精神的損害について、損害賠償を請求する民事的な道も残されています。
暴力が離婚の原因となることもあります。離婚を考える場合、暴力の事実は親権や財産分与の判断にも影響し得るため、記録の保全が一層重要になります。
外国人被害者ができること
言語の壁や在留資格への不安から、声を上げることをためらう方が少なくありません。しかし、被害を理由に直ちに在留資格を失うわけではなく、外国人被害者を対象とした相談窓口や保護施設も存在します。一人で抱え込まず、支援につながることが大切です。
よくある誤解
「家庭内のことだから法は介入しない」「外国人は保護されない」といった考えは正しくありません。法は被害者の安全を守るために用意されています。
家庭内暴力の問題は、安全の確保と法的対応を並行して進める必要があります。一人で判断せず、できるだけ早く弁護士や支援機関にご相談ください。あなたの状況に応じた最善の選択肢を、ともに考えます。