民事

少額訴訟と支払督促の簡易手続

貸したお金が返ってこない、報酬を払ってもらえない――こうした比較的少額の金銭トラブルに、通常の訴訟をそのまま使うのは時間も費用も負担になります。韓国には、こうした事案を迅速かつ低コストで解決するための簡易な手続が用意されています。代表的なのが少額訴訟と支払督促です。

少額訴訟の仕組み

少額訴訟は、一定額以下の金銭の支払を求める請求について、通常より簡易・迅速に審理する手続です。原則として一回の期日で審理を終えることを目指しており、当事者の負担が軽減されます。金額が大きくない貸金や代金の回収に適しています。

もっとも、争点が複雑であったり相手が強く争ったりする場合には、通常の手続と同様に丁寧な立証が求められます。簡易だからといって、契約書や領収書などの証拠の準備をおろそかにすると不利になりかねません。

支払督促の仕組み

支払督促は、相手と争いがほとんどない金銭請求について、裁判所が相手に支払を促す書面(督促)を発する手続です。相手が一定期間内に異議を述べなければ、判決と同様に強制執行が可能な効力が生じます。書面審理が中心で、比較的早く進む点が利点です。

ただし、相手が異議を申し立てた場合には、通常の訴訟へと移行します。相手が争う見込みが高いケースでは、最初から訴訟を見据えた準備をしておくことが現実的です。

利用する前に確認すること

請求金額、相手の所在、争いの有無を整理し、どの手続が適しているかを見極めましょう。契約書、メッセージのやり取り、振込記録など、請求を裏づける資料をそろえておくことが、どの手続でも成否を分けます。

外国人が注意すべき点

書類は韓国語で作成・提出するのが原則であり、相手の住所が不明確だと手続が進まないことがあります。送達がうまくいかない場合の対応も含めて、事前に確認しておくと安心です。

少額の請求でも、適切な手続を選べば確実に回収につなげられます。どの手続が自分のケースに合うか迷われた際は、弁護士にご相談ください。事情を伺い、最も効率的な進め方をご案内いたします。

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